11月に入り、ようやく秋らしい気候になってきました。
乾燥酷暑の夏を乗り越え、今年も無事に収穫のシーズンが近づいてまいりました。
冬のみかんも少しずつではありますが色づいてきています。
いつもの蔵出しみかん日記の前に毎年恒例の今年のみかんの出来(2024)を気候の面から振り返ってみたいと思います!
気候から振り返る今年(2024年)和歌山のみかんの出来
休眠期(1~2月)
今年(2024年)の冬は強烈な寒波はなく、落葉もほとんど発生せず、比較的穏やかな年明けとなりました。
発芽期(3~4月)
3月は平年より気温が高く、発芽は早めとなりました。ただその後4月は比較的冷えこみ、蕾が出てくる時期はおおよそ平年並みになりました。
開花期(5月上旬)
今年(2024年)の満開日は5月10日頃。春先の冷え込みにより、結果的には平年並みの開花となりました。和歌山県は今年表年で花の量は多め。愛媛や九州は裏年になりますが、和歌山県については(当園についても)、平年よりやや多めの収穫量となりそうです
生理落果期(5月中旬~6月下旬)
和歌山県の気温は平均並み(他地域は高め)で推移。雨量も平年並みの梅雨となりました。ただ梅雨の雨がだらだら続いたので、防除が遅れたところは黒点病等の被害で出てしまったところもちらほらあります。当園も少し発生させてしまいました汗
果実肥大期(7月~8月)
7月以降は美味しいみかん作りのためには乾燥が必要な時期。今年は夏場は高温乾燥が続いたため、美味しいみかんができる素地がしっかり出来上がりました。ただあまりの猛暑でみかんの木の呼吸による消耗も大きくなったと思われます。酷暑乾燥で、灌水に追われました。
果実成熟期(9~10月)
9月以降も乾燥が必要な時期。ですが今年は昨年に比べ秋雨が多い&秋とは思えない高温続き。夏の乾燥はありましたが、糖度は平年並み。また果実はしっかり肥大しました。また高温の影響で秋のみかんは着色がかなり遅めとなりました。
収穫期(11月~12月)
今後は気温は平均並みに落ち着く予想となっています。気温が一気に下がると思うので着色も進んでくると思います。11月頭にまた強烈な雨を食らいましたが、今後乾燥が続けば、最後に糖度はぐっと上がると思います。今後の乾燥に期待です。
和歌山の今年のみかんの出来(2024)は?
夏場にしっかりと乾燥し、美味しいみかんが出来上がる素地はできています。ただその後雨が多かったことと猛暑の影響での消耗が大きかったことから、みかんの品質は現状平年並みとなりそうです。ただこれから乾燥が続けば糖度は一気に上がると思います!
- みかんの量:やや多め(九州、愛媛は少なめ、静岡は多め)
- 果実の大きさ:やや大きめ
- 糖度:平年並み
以上のような状態です。あとは冬場の乾燥を祈るのみ。皆さんも最後の一押し、祈ってください。これからみかんシーズン頑張っていきます!
※当まとめはもちろん全体的なお話で、畑や地域、栽培環境によって差はありますので予めご了承下さい。
では、今月もみかんの栽培風景やみかんの木の様子をお届けしていこうと思います。
栽培日記スタートです(*’▽’)
みかんの生育
11月に入り、みかんの着色が少しずつ進んできました♪
ただ昨年と比べると着色は結構ゆっくりですね。気温が高いことが影響していると思われます
ちょっと近寄ってみると
少しずつ着色が進んできたなぁという感じですね。これから冬に気温が下がると、一気に着色してくると思います。
さらにみかんを輪切りにしてみると・・・
果実の中身は非常に濃厚なみかん色に変わってきています!
美味しそうですね♪
みかんの実の大きさは6.7cm。
昨月は5.8cmだったので今年は秋の肥大幅が非常に大きいです。
0.9cmも大きくなり、Lサイズになりました。
ちなみに昨年のこの時期の肥大幅は0.2cm。秋雨の影響をいかに受けているかが分かりますね。
これからは本当に雨がいらないなぁという状態です。
今のみかんの果実品質は!?
さて、今月も品質調査として糖度と酸度を測ってみました。
結果は・・・
年度 | 糖度 | 酸度 | 果径 |
---|---|---|---|
2024年11月1日 | 10.3 | 1.03 | 6.7 |
2024年10月1日 | 8.9 | 1.51 | 5.8 |
2023年11月1日 | 11.1 | 0.95 | 5.3 |
昨月から糖度は上昇し、酸度も下がってきました。
秋雨の影響で昨年よりもみかんは大きく、やや糖度は低めとなっておりますが、平年並みのいいみかんになっていると思います。
これから収穫までの1ヶ月でまたググっと品質が上がっていきますのでお楽しみに♪
みかんの栽培
さて、続いて先月の作業も紹介したいと思います!
昨月は樹上選別、予備枝作り、除草剤を行いました♪
樹上選別
今年は夏場の猛暑の影響でみかんの果皮が焼けてしまう日焼け果がかなり多く発生しました。
遠くから見るとこんな感じで色が来ているように見えますが、近づいてみると
こんな感じに思いっきり日焼けしています
こういった実は夏の10月上旬ぐらいまでは上を向いているので、ちぎると余計な秋芽が発生します。なので重さで垂れてくる10月下旬まで待ってからちぎりました。
ちぎってみるとこんな感じに。
上の写真と見比べると、みかんが無くなってしまった(;^ω^)と思うかもしれませんが、心配ご無用
北向きである木の反対側には実がついていますし、
葉の裏の隠れたところにびっちりと実がついています。
表面のみかんが無くなっても収量は十分に取れますのでご安心ください。
予備枝づくり、除草剤
後は昨年同様に予備枝作りや除草剤の散布を行いました。
今年は夏の除草剤が遅れたこともあり、結果的に秋の草が少なく除草剤は楽ちんでした。
予備枝や除草剤の写真は撮り忘れてしまったので気になる方は昨年の栽培日記をご覧ください♪
今年の秋は雨が多かったので、雨上がりにはこんな景色も見えました
二重に虹がかかって非常にきれいでした♪
藤原農園ニュース
飲む蔵出しみかんゼリーが新発売!
果汁90%!他ではなかなか味わえない飲むゼリーが楽しめます。
現状は道の駅「海南サクアス」のみでの販売ですが、来年以降ネット販売も検討致しますのでお楽しみに♪
最後にお知らせ
冬みかん、とれたてしもつみかんの予約販売スタートしました!
いよいよ冬みかんの販売がスタートとなります♪
冬はやっぱりこたつでみかん!
年末のみかんの味わいをお楽しみください♪
最後までお読みいただきありがとうございました