2023/06/04(最終更新日:2023/06/07)

蔵出しみかん日記

みかんのかいよう病対策、黒点病対策が始まりました!蔵出しみかん日記2023年6月編

みかんのかいよう病対策、黒点病対策が始まりました!蔵出しみかん日記2023年6月編

6月に入り、いよいよ梅雨本番!
今年は例年より早めの5月末の梅雨入りとなり、雨の多い6月になりそうな感じがしています。

年明けから雨は例年に比べずっと多めで、みかんの木の状態は元気になり、思っていたよりもみかんの花が来てくれて、いい感じにの状態になってきています。

お天道様に感謝ですね!

ただこの前の雨はちょっとやばかったですが・・・畑を見に行ったところ、何とか乗り越えられそうな感じがしています!

前半しっかり雨を得て、夏以降にしっかりと乾燥すれば美味しいみかんになりますので、今年も期待大です♪

というわけで今月もみかんの栽培風景やみかんの木の様子をお届けしていこうと思います。

旬の時期には追ってきたみかんの販売もありますのでお楽しみに♪

ではでは、栽培日記スタートです(*’▽’)

みかんの生育

5月は最もみかんの実に変化のある時期ですね!

まずは今のみかんの木の様子から。
近づいてみると・・・

みかんの木に小さな果実があらわれました♪。

昨月は花の状態でしたので、大きく変化しましたね!

5月中の変化、簡単に振り返ってみます。

5月頭に蕾が咲き、

開花!

その後花びらが落ちて、花の中からみかんの赤ちゃん登場

そのうちの一部は・・・

黄色になって落ちてしまいます

いわゆる一次生理落果ですね!
一次落果はがく片ごと落ちるのが特徴。この時点で咲いた花の7,8割が落ちるので驚きですね。

ただもちろん全部落ちてしまうわけではないのでご安心を。

しっかりこんな感じで今いい状態に着果しています。

柱頭が落ちて、実もしっかり大きくなっています♪
これからの成長が楽しみですね!

一方こちらは春芽ですね♪

先月は黄緑色だったところからしっかりと緑化してきていい状態になってきています。

この芽はもうそろそろ養分を吸収する側から、みかんのために光合成をして養分を作り出す側の働きをし始めるころですね。

みかん栽培に欠かせない春芽もいい状態になっています!

みかんの栽培

さて、続いて先月の作業も紹介したいと思います!
昨月は剪定、病害虫防除、葉面散布、夏肥を行いました♪
栽培日記も2年目なので今年はちょっと詳しめに書いてみたいと思います(^^)

剪定

剪定は3月頃が基本ですが、樹形がある程度できていて、芽も確保できている場合は場合は5月に花を見ながら軽く剪定してあげることも可能です。

昨年予備枝を作って着果量はある程度調整したので今年はこの時期に剪定しました

オレンジ色になっている部分が切った枝。力枝をある程度落としてあげました。

また昨年枝吊りでマイカー線をまいていた部分も

このように解いてあげました

結構あとが残ってますね。1年以上放置すると枝に食い込んで取れなくなってしまうこともあるので、毎年剪定の時に取ってあげるのが重要です♪

木の状態はいい感じになりました♪

病害虫防除

みかんの実が出てきたということは、いよいよその実に病害虫被害が出ないように防除していく必要が出てきます。

みかんが小さいうちに被害が出ると傷ごと成長してしまうので大きな傷に・・・
というわけで初期防除はすごく大事になります。

5月は1年間で最も病害虫防除が忙しい月。
今月は3回防除を行いました

灰色かび対策

みかんは開花のあと、花びらが落ちるタイミングで雨が降ると、花が果実に引っ付いて、そこからカビが発生して果実を傷つける「灰色かび病」という病気を発症します。

こんな感じになると灰色カビ病が出る可能性が。

その予防のために満開期(5/8)にストロビーを散布しました。

これで最初の果実の防除はばっちりです!

かいよう病対策

風が強い畑であったり、勢の強い品種が植わっている畑にはかいよう病が出やすいです。この畑も風が強いのでかいよう病対策を行いました。

かいよう病はこんな病気。果実にもうつります。

今回も石灰と硫酸銅を混ぜてのお手製ボルドーを作りました

まずこちらが石灰

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で、こちらが硫酸銅

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これをタンクで混ぜ合わせます

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白地に青く。石灰に硫酸銅を入れるのがポイントです。

そして畑に行って、

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発射!

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これでかいよう病を抑えることが出来るかなと思います。

4月にもやったんですが、この畑は本当にかいようが出やすいので念のため2回目も散布しました。
新芽が出ている分薬害が出ないよう少し倍率は薄めで散布しました。

黒点病対策

みかんの花が散って、その中から実が出てくると、これからはみかんで最も出やすい病気である黒点病の防除が必要になってきます

黒点病は雨を媒介して感染するみかんに黒い点がつく病気。

黒点病はこんな感じ。


防ぐにはマンゼブ剤という薬を散布する必要があります。
果実が出てきてからは散布後降水量200~250㎜もしくは25日程度が立たないうち防除していく必要があります

そんなわけで1年間に5,6回散布するのですが、今月はその1回目の防除になりました。

ちなみに先日の豪雨で300㎜以上降ってしまったので、またやらねば・・・
頑張ります!

美味しいみかんを毎年安定して育てるにはやっぱり農薬は重要になります。農薬基準をしっかり守りながらの栽培になりますので、そういった部分も栽培日記でしっかりお届けしていきたいと思っています。

葉面散布

5月に3回の農薬を散布したわけですが、散布の際には一緒に液肥も混用します

美味しいみかんを作るには開花時期から細胞分裂期であるこの5月にしっかりと養分を与える必要があります。春肥がもちろん一番大事ですが、プラスで葉面散布をすることでよりいい状態にしていくことができます

この時期の葉面散布は尿素が最も一般的ですが、この畑には篤農家さんに教わったいい液肥を与えて、初期成育で差をつけられるように管理しています。

というわけで窒素主体の液肥とアミノ酸を与えました。回数打てたのでいい状態になったと思います

夏肥

みかんに夏肥は必要なのか!?というのは案外意見が割れるところなんですが、前半しっかりみかんを元気な状態にして、後半の生育でしっかり水分ストレスをかけられるように、この畑では夏肥として有機肥料を与えました

肉骨粉中心の良い肥料です

このあとの雨でしっかり肥料を吸って、木は元気な状態になってくれると思います♪

これもまた地域の篤農家さんに教えてもらった栽培方法。
自分はまだまだですので、いろんな方の話を聞きながら、より美味しいみかんを作れるように頑張っていこうと思います

そんなしっかりと手を入れてチャレンジングな栽培をしているこの畑のみかんが「みかんの一生」というブランドになりますので、ぜひお楽しみにいただけると嬉しいです。今年は7歳編になりますね♪

今後の成長もお楽しみに!

最後にお知らせ

最後の春カンキツ、甘夏販売中です♪

ぜひお召し上がりくださいませ♪

最後までお読みいただきありがとうございました

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この記事を書いた人藤原良太

蔵出しみかんの藤原農園HPを運営しています。
昨年から本格的に実家の農家を継いでみかん農業をスタート。
みかんを食べるだけでなく、どんなところで、どのように育ったか知ってもらい、よりみかんの魅力を感じて頂くことをモットーに頑張っていきます♪

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